実際にラストワンマイル協同組合を通じて配送業務を行っているドライバーや、加入経験者の生の声を取材・検証すると、机上の計算だけでは見えてこないリアルな運用実態が浮き彫りになってきます。
ポジティブな評価として目立つのは、やはり手取り額のダイレクトな改善と経費削減です。
「以前所属していた大手委託会社では、売上55万円から手数料と事務費で13万円引かれて手取り42万円でした。協同組合経由で荷主の直案件に入ってからは、手数料と組合費を合わせても数万円の負担で済み、手取りが50万円近くまで伸びました。組合専用のガソリンカードで月数千円浮くのも地味にありがたいです」(30代男性・都内宅配ドライバー)
また、個人事業主でありながら「孤立しない環境」を評価する声も多く聞かれます。軽貨物運送は基本的に孤独な作業ですが、組合内のチャットや定期会合を通じて、繁忙期の応援要請(ヘルプ体制)や、確定申告・インボイス対応に関するノウハウ共有が行われており、セーフティネットとしての機能が実感されています。
一方で、ネガティブな評判や苦労した点として挙げられるのが「エリアごとの荷量の偏り」と「自己責任の重さ」です。
「首都圏や大都市部の主要エリアでは大手ECの直案件が豊富にありますが、地方の特定地域では組合が獲得している荷主案件が少なく、結局自分でスポット便を探す必要がありました。待っていれば勝手に好条件の仕事が降ってくるわけではないので、営業力や配車調整の自立性が求められます」(40代男性・地方都市稼働ドライバー)
このように、現場のリアルな実態としては「稼げるプラットフォームではあるが、地域の需要バランスと本人の自立的な稼働意識に依存する」という実直な姿が見て取れます。