2000年代初頭、劇的なリーグ優勝を果たしたチームの司令塔に君臨していたのが矢野燿大だ。卓越したリード術と強肩、そして土壇場での勝負強さを兼ね備えた彼は、投手陣からの絶大な信頼を集めた。マウンド上の投手の心理を読み取り、強気と繊細さを交えた配球で相手打線を翻弄した姿が強い印象を残している。
また、プレイヤーとしてだけでなく、後に監督としてチームを指揮した経験も含め、彼がタイガースにもたらした精神的支柱としての価値は計り知れない。投打のバランスを極限まで高めたその采配的リードは、現代野球における捕手像の規範となっている。