では、万が一熊と遭遇してしまった場合、私たちはどのように命を守るべきなのか。パニックに陥って背中を見せて逃げ出す行動は、熊の捕食本能を刺激し、追撃を誘発するため絶対に避けてはならない。最新の防犯知恵と正しい行動様式を頭に叩き込んでおくことが死活問題となる。
遭遇時の鉄則は、視線を外さずにゆっくりと後退することだ。距離を保ちつつ、熊に刺激を与えないよう静かにその場を離れる。そして、最も有効な物理的防衛手段が熊用高濃度催涙スプレー(クマ除けスプレー)の所持だ。有効射程距離は7〜10メートルであり、眼部や鼻腔へ直接噴射することで一時的に熊の視覚と嗅覚を奪い、離脱の時間を稼ぐことができる。また、山林に入る際にはクマ鈴だけでなく、高音量の電子ホイッスルや、赤外線・超音波を利用した最新型の野外用防犯アラームを活用することも推奨される。事前に相手に人間の存在を知らせ、接触自体を回避することが最強の防犯対策なのだ。