この歴史的な暴露の始まりは、匿名の告発者「ジョン・ドゥ」からドイツの主要紙「南ドイツ新聞」へもたらされた一通の暗号化メッセージだった。データ量があまりにも膨大であったため、単一の報道機関だけで分析することは物理的に不可能だった。そこで同紙は、米ワシントンに本部を置く「国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)」へ協力を要請する判断を下した。
世界80カ国以上、100社を超える報道機関から数百名に及ぶジャーナリストが結集した。極秘裏に進められたプロジェクトは、競合関係にあるメディア同士が互いに情報を共有し合うという、従来の常識を覆す共同取材体制を確立した。国境を越えたネットワークと緻密なデータ分析が融合したこの取り組みは、現代における調査報道ジャーナリズムの到達点として高く評価されている。