「羽生」という二文字には、「はにゅう」と「はぶ」という二大勢力の読み方が存在する。どちらも間違いではなく、人名や地域によって完全に独立した正解として定着している。
フィギュアスケート界で前人未到の偉業を成し遂げたプロスケーターの羽生結弦(はにゅう ゆづる)氏は「はにゅう」だ。一方、将棋界で永世七冠を達成し、現在は日本将棋連盟の会長を務める羽生善治(はぶ よしはる)九段は「はぶ」である。この二人の圧倒的な知名度ゆえに、世間ではどちらが標準的なのかという疑問が絶えない。
全国の苗字データを参照すると、人口比率としては「はにゅう」と読む世帯の方が優勢とされる。しかし、将棋の全盛期からメディアを賑わせてきた「羽生(はぶ)」のインパクトも凄まじい。この二大巨頭の存在こそが、読み分けを一層スリリングなものにしている。