イーロン・マスク氏による買収以降、X (旧Twitter) の組織構造とシステムは根底から作り直された。最高経営責任者(CEO)のリンダ・ヤッカリーノ氏の下で収益化と安全性強化が急ピッチで進められる一方、過激な人員削減の影響は今なお尾を引いている。人間による目視審査の現場は縮小し、日々の膨大な投稿監視は機械学習アルゴリズムと自律型ボットへ一任された。
この結果生じているのが、大規模なアルゴリズム誤判定によるアカウント停止措置の連鎖だ。スパム行為や不適切な協調行動を排除するためのフィルターが過剰に反応し、日常的な挨拶や連続リポスト、ハッシュタグの多用といった無害な振る舞いすら「ボットによる不正操作」と断定してしまうケースが後を絶たない。巨大テック企業が直面するプラットフォーム・ガバナンスの揺らぎが、一般ユーザーのデジタルアイデンティティを脅かしている。