城田優の真骨頂といえば、日本ミュージカル界における突出した実績です。数々の城田優のミュージカル出演作品の中でも、金字塔として語り継がれているのが城田優エリザベートトート役への抜擢です。2010年、帝国劇場の『エリザベート』において、歴代最年少となる24歳で黄泉の帝王・トート役に抜擢された出来事は、演劇界に大きな衝撃を与えました。死を司る妖艶さと冷徹さ、そして圧倒的な歌唱表現を見事に体現し、第65回文化庁芸術祭演劇部門の新人賞を受賞するなど、若手実力派としての地位を決定づけました。
さらに彼のキャリアを決定的に前進させたのが、城田優演出舞台ファントムです。名作ミュージカル『ファントム』において、主演のエリック役を演じながら自ら演出を手掛けるという、日本の商業演劇では極めて異例の「二刀流」に挑みました。関係者の証言によると、稽古場での城田は細部まで妥協せず、舞台美術、照明の角度、アンサンブルの微細な心理動線に至るまで緻密に計算し尽くしていたといいます。
観客を物語へ没入させる独自のドラマツルギーは劇評家からも極めて高い評価を獲得し、演出家・城田優の名は国内のみならず海外クリエイターの間でも広く知られることとなりました。