多くの市民が最も恐れているのが、「取水制限が発動されて給水制限に至るのではないか」という生活への直接的打撃です。江川ダムや隣接する寺内ダムの貯水率が基準値を下回った際、なぜ取水制限が検討されるのか。その取水制限理由の根底には、関係利害関係者が集う「筑後川水系渇水調整協議会」における厳格なルールが存在します。
筑後川水系では、水道用水だけでなく、下流に広がる筑後平野の広大な穀倉地帯を支える農業用水、さらには有明海への生態系維持流量など、多方面の利権が複雑に絡み合っています。ダムの残量が一定の安全ラインを割り込みそうになると、将来的な枯渇を未然に防ぐため、段階的に河川からの取水量をカットする協議が行われます。
では、この措置が福岡市給水制限影響として一般家庭にどこまで波及するのでしょうか。過去の福岡渇水状況の推移を振り返ると、取水制限の第一段階(例えば10〜20%の取水カット)が敷かれた段階では、自治体の配水池の調整機能や他の安定水源への切り替えによって、一般家庭の蛇口の水圧が落ちることは基本的にありません。しかし、取水制限が30%、50%と深刻化するにつれて、夜間減圧給水や時間給水といった厳しい措置へと発展するリスクが現実味を帯びてきます。