インターネット上の掲示板やレビュー欄で度々議論されるのが、三角市場高い噂の真相です。実際に店頭に掲げられたメニューを見ると、標準的な海鮮丼で3,000円〜5,000円前後、生ウニをふんだんに使ったプレミアム丼では7,000円〜10,000円超というプライスカードが並びます。一見すると「観光地価格」として過度につり上げられているように映るのも無理はありません。
この値付けの背景には、近年の世界的な水産資源の価格高騰、とりわけ北海道産ウニの不漁やロシア産カニの輸入環境の変化が直撃している現実があります。さらに、市場内の鮮魚店は単なる飲食店ではなく、毎朝小樽市公設地方卸売市場からセリ落とす正規仲卸業者です。冷凍品を解凍して盛り付けるチェーン店とは異なり、近海で揚がった活魚や当日仕入れの極上品を取り扱うため、原価率自体が極めて高く設定されています。
一方、三角市場地元民の評判を調査すると、地元市民の生々しいスタンスが浮き彫りになります。小樽在住歴40年の男性は取材に対し、次のように証言しています。
「普段の夕飯のおかずを買うために三角市場へ行く市民はほとんどいません。地元民が日常の買い物で使うのは新南樽市場や南樽市場、あるいは近所のスーパーです。ただし、道外から親戚や大切な友人が訪ねてきた時は別。駅近でこれほど『北海道に来た』と実感できる市場は他にないし、毛ガニの実入りを選んでその場で茹でてもらったり、三角市場カニ地方発送を手配する際の確実さは熟知していますから重宝しています」
つまり、地元民にとっては「日常の食卓」ではなく「晴れの日のもてなし・贈答」として認識されているのです。観光地としての華やかさと仲卸の信頼性を評価する層がいる反面、格安ランチを期待して訪れた層が価格と混雑にギャップを感じ、「高い」という不満の声を残す構造がここにあります。