Q1:「芸術は爆発だ」という言葉は、完全にその場のアドリブだったのですか?
A1:1981年のマクセルCM撮影現場において、発声自体は太郎の直感的なアドリブとして飛び出しました。しかし、その根底にある「生命のエネルギーを惜しみなく燃焼させる」という思想は、1930年代のパリ留学時代から1954年の著書『今日の芸術』などを通じて一貫して思索され続けていた太郎の終生のコアコンセプトでした。
Q2:渋谷駅にある『明日の神話』と「爆発」にはどんな関係があるのですか?
A2:幅30メートルに及ぶ巨大壁画『明日の神話』は、第五福竜丸が被爆したビキニ環礁の水爆実験をモチーフにしています。太郎は単に原爆の恐怖や悲惨さを告発するのではなく、いかなる悲劇や破壊に遭おうとも、それを乗り越えて誇り高く立ち上がる「人間の尊厳と生の爆発」を描きました。「破壊の後にこそ新しい命が爆発する」という彼の死生観が凝縮された名作です。
Q3:岡本太郎の哲学を手軽に深く理解するために、最初に読むべき本は何ですか?
A3:まずは1993年に青春文庫から刊行された『自分の中に毒を持て』を強く推薦します。太郎自身の挫折や孤独、家族との葛藤、そして「安易に生きることへの激しい怒り」が平易かつ情熱的な言葉で綴られており、彼の思想のエッセンスを最もダイレクトに体感できる一冊です。