東建コーポレーションの事業構造と組織風土を語る上で欠かせないのが、創業者であり代表取締役会長兼社長を務める左右田鑑穂(さうだ かんほ)氏の経歴と経営思想です。
1974年に東洋建託株式会社として創業して以来、左右田氏は「土地所有者にアパートを建ててもらい、その賃貸管理を一手に引き受ける」という独自のトータルシステムをいち早く構築しました。単なる建築請負にとどまらず、入居仲介ネットワーク「ホームメイト」を展開し、さらには「東建多度カントリークラブ・名古屋」に代表されるゴルフ場運営や、日本刀のコレクションを展示する「刀剣ワールド(名古屋刀剣博物館)」などの文化事業へ多角化させた手腕は、財界でも異彩を放っています。
社内における左右田氏のリーダーシップは絶対的であり、信賞必罰の明確な組織ガバナンスと徹底したコスト意識、そして強固なトップダウン体制は同社の強みであると同時に、現場に対する規律の厳しさとなって現れています。この創業者精神が隅々まで浸透しているからこそ、競合他社がひしめく賃貸住宅業界において、半世紀にわたり独立系上場企業としてのポジションを堅持できているのです。