すき焼きとしゃぶしゃぶの違いとは?肉・歴史・カロリーの真相を徹底検証

すき焼きとしゃぶしゃぶの違いとは?肉・歴史・カロリーの真相を徹底検証

すき焼きとしゃぶしゃぶの違いとは?肉・歴史・カロリーの真相を徹底検証についての最新情報をご紹介します。

肉本来のポテンシャルを極限まで引き出すためには、料理法に合致した肉の厚みと部位の選定が欠かせません。プロの精肉技術者が口を揃えるしゃぶしゃぶとすき焼きにおける肉の部位のおすすめには、調理力学に基づいた明確な基準があります。

すき焼きに最適な厚みは1.8mm〜2.2mmです。甘辛く濃度の高い割り下に負けない肉の存在感を残すため、適度な厚みと美しい霜降りを誇る「リブロース」「サーロイン」「肩ロース」が最高位に君臨します。これらの部位に含まれるオレイン酸や融点の低い脂質は、鉄鍋の熱で溶け出し、タレと乳化して唯一無二の芳醇な風味を生み出します。

対して、しゃぶしゃぶの肉は1.0mm〜1.2mmの極薄スライスが理想です。70〜80℃の湯に2〜3回くぐらせるわずか数秒で芯まで火が通り、かつ筋線維が収縮して硬くならない限界の薄さがこの寸法です。部位としては、脂身と赤身のバランスが秀逸な「肩ロース」に加え、あっさりと肉の旨味を噛み締められる「モモ(赤身)」や「ランプ」が好まれます。

さらに、近年では牛肉と豚肉のしゃぶしゃぶやすき焼きでの選び方も多様化しています。関西を中心に伝統的なすき焼きは圧倒的に牛肉文化ですが、北海道や東北、群馬県などの養豚地帯では「豚すき」も親しまれています。豚肉を選ぶ際は、熱を通してもパサつかない「豚バラ」や「豚肩ロース」が推奨されます。豚肉に含まれるビタミンB1は水溶性ですが、しゃぶしゃぶでサッと湯通しする程度であれば損失を抑えつつ、上質な甘みを楽しめます。

肉を支えるしゃぶしゃぶとすき焼きの定番具材にも、美味しさを左右する相性があります。すき焼きには、タレを吸い込む焼き豆腐、白ネギ、春菊、しいたけ、そして食感のアクセントとなるしらたき(糸こんにゃく)が不可欠です。しゃぶしゃぶには、白菜、水菜、細切りにした長ネギ、えのき茸など、熱の通りが早く出汁を濁らせない淡麗な野菜が選ばれます。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。