ネット上のQ&AサイトやSNSで最も多く見られる混乱が、「生理頭痛は冷やすか温めるか」という議論です。良かれと思って行った処置が、かえって痛みを倍増させてしまうケースが頻発しています。
判断基準は極めてシンプルです。「痛みの質」を見極めることに尽きます。
心臓の拍動に同期して「ズキズキ」「ガンガン」と脈打つ場合、あるいは頭を動かすと響く場合は偏頭痛です。この状態のときに「血行を良くしよう」とお風呂に浸かったり、首元を蒸しタオルで温めたり、肩のマッサージを受けるのは絶対に避けるべきNG行動です。温めることで拡張している血管がさらに広がり、三叉神経を猛烈に圧迫して痛みが悪化します。偏頭痛のときは、氷嚢や保冷剤をタオルで包み、こめかみや頸動脈(首の付け根)に当てて冷やすのが正解です。
一方で、後頭部から首筋にかけて「ギューッと締め付けられる」「重い石を乗せられたような鈍痛」が続く場合は、血行不良からくる緊張型頭痛の可能性が高くなります。このケースでは、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる、蒸しタオルで肩甲骨周りや首の後ろを温める、軽いストレッチを行うことで血流が改善し、痛みが和らぎます。
また、月経時偏頭痛の対処法としてカフェインの摂取も有効な手段の一つです。コーヒーや緑茶に含まれるカフェインには一時的に血管を収縮させる働きがあるため、発作の初期に1杯飲むことで痛みが落ち着くことがあります。ただし、1日に何杯も飲み続けたり、普段から過剰摂取していると、カフェイン切れによる反跳性頭痛を誘発するため、あくまで応急処置として捉える必要があります。