大阪の賃貸市場において、入居希望者が最も強い違和感を抱くのが大阪賃貸ペット可とペット相談可の違いに起因する募集条件の格差だ。ポータルサイトで「ペット相談可」にチェックを入れて検索すると膨大な物件がヒットする。だが、その大半は「空室が埋まらないため、条件次第で小型犬1匹に限って交渉を受け付ける」という貸主の消極的な姿勢の表れに過ぎない。初めからペット共生を想定して設計された「ペット可物件」とは、設備面でも契約条件でも根本から性質が異なる。
さらに契約直前になって多くの入居者を驚かせるのが、ペット可賃貸敷金積み増しの理由に直結する初期費用の膨張だ。一般的にペットを飼育する場合、敷金が通常設定より1〜2ヶ月分上乗せされ、しかもその増額分は「退去時全額償却(敷引き)」とされる契約条項が目立つ。大阪の賃貸仲介関係者は次のように明かす。「敷金の積み増しは、単なる預託金ではなく実質的な礼金の上乗せに近い運用がなされています。ペットによる汚損は通常損耗を超えると判断されやすいため、オーナー側は最初から原状回復費用を先取りしておかなければ割に合わないと考えているのです」。
そして犬以上に過酷な現実に直面するのが愛猫家だ。市場で賃貸物件で猫不可が多い決定的な理由を掘り下げると、建物の保全に対する構造的リスクに行き着く。犬の場合は床の防滑性や鳴き声による騒音が主な課題となるが、猫は壁や柱での爪研ぎ、さらにはスプレー行動による強烈なアンモニア臭が建物の躯体や石膏ボードの深層まで浸透してしまうリスクがある。一度染み付いた猫の尿臭はオゾン脱臭機を何日間稼働させても完全除去が難しく、次の入居者を募集できなくなる致命傷になりかねない。こうした貸主側の強い警戒感が、猫の受け入れを極端に狭めている。