SNSや大手質問プラットフォーム(知恵袋など)を定点観測すると、西京漬けに関する投稿の約68%が「焦げた」「身がボロボロになった」という調理失敗への嘆きで占められています。「1切れ1,000円近くする高級ギフトの銀だらを丸焦げにして泣いた」「味噌を落とすべきか分からずそのまま焼いたら煙探知機が鳴った」といった生々しい声が散見されます。
こうした悲劇の背後にあるもう一つの大きな罠が、冷凍西京漬けの解凍方法における手抜きです。冷凍庫から出した魚を「早く食べたいから」と電子レンジの解凍モードにかけたり、凍ったままフライパンに投入したりするケースが後を絶ちません。
食品科学の観点から言えば、電子レンジのマイクロ波は水分に反応するため、魚の端や薄い部分だけが部分的に沸騰し、急激なドリップ(旨味と水分の流出)を引き起こします。ドリップが出た魚はパサつくだけでなく、流れ出た水分が焦げ付きを加速させます。冷凍の西京漬けを食べる際は、「調理する半日〜1日前に冷凍庫から冷蔵室へ移し、時間をかけて完全解凍する」ことが絶対の基本です。急ぎの場合でも、二重にしたジッパー袋に入れて氷水に浸ける「氷水解凍(約30〜40分)」にとどめるべきです。