検査票に記載されたアルファベットの数値を正しく読み解くことは、自身の健康防衛における第一歩です。日本人間ドック学会や日本肝臓学会が提示する基準値を軸に、各指標が何を意味しているのかを整理しました。
検査票のAST ALTが高い理由を読み解く鍵は、その「比率」にあります。通常、健康な状態ではASTとALTはほぼ同等の値を示します。しかし、ALTの値がASTを明確に上回っている(ALT > AST)ケースでは、ほぼ間違いなく脂肪肝が進行している証拠です。肝細胞に脂肪が沈着して慢性的な炎症が起き、肝特異酵素であるALTが血中に漏れ出し続けている状態を示しています。
一方で、かつて低かったASTがALTを追い抜き、AST > ALTの構図に逆転したときは警戒レベルが一気に跳ね上がります。これは肝臓の線維化が進み、肝硬変へと移行し始めている重大な危険サインになり得るため、一刻の猶予もない精密検査が求められます。