パレート図の理論的バックボーンとなっているのが、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱した「パレートの法則(80対20の法則)」です。経済における富の偏在(上位20%の富裕層が社会全体の富の80%を保有する現象)を発端とし、のちに米国の品質管理コンサルタントであるジョセフ・ジュランが「決定的な少数(Vital Few)と些細な多数(Trivial Many)」という品質管理の基本概念へと昇華させました。
現場におけるパレート図見方の鉄則は極めてシンプルです。まず左端から並ぶ棒グラフの高さに注目し、どの項目が突出しているかを確認します。続いて右軸の折れ線グラフを追い、累積比率が70%〜80%に達する境界線を読み取ります。多くの場合、上位2〜3項目を抑えるだけで問題全体の約8割に歯止めをかけられる構造が視覚的に理解できます。すべての不具合を均等に減らそうとする努力を即座にやめ、上位のごく少数の要素に対して対策予算と工数を一点突破で投じる決断を下す基準となります。