もう伸びない!プロ直伝のニットのハンガー掛けと肩跡を防ぐ保管裏技

もう伸びない!プロ直伝のニットのハンガー掛けと肩跡を防ぐ保管裏技

もう伸びない!プロ直伝のニットのハンガー掛けと肩跡を防ぐ保管裏技の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。

取材班が大手紡績メーカーの技術顧問および繊維試験の専門家にヒアリングを行ったところ、ニットの首元や裾が伸びる理由には、繊維のミクロな特性と引力による明確な力学が働いていることが浮き彫りになりました。

シャツなどの織物は縦糸と横糸が緊密に交差して固定されているのに対し、セーターなどのニット地は一本の糸が輪(ループ)を作りながら連続して編まれています。この編み地構造は伸縮性と保温性に優れる半面、垂直方向に継続的な荷重がかかると、ループが縦に引き伸ばされ、横幅が収縮したまま元に戻らなくなる塑性変形を起こします。特に水分を15%前後含むウールやカシミヤなどの獣毛繊維は、湿度の高い日本のクローゼット内で自重が約1.1〜1.3倍に増加し、ハンガーの細いバーにかかる圧力集中がさらに加速します。

「薄手のプラスチックハンガーに丸首セーターを普通に吊るした場合、両肩のわずか数平方センチメートルに衣服全重量(300g〜600g)の約80%が集中します。これが原因で繊維のクリンプ(縮れ)が伸ばされ、いわゆる『肩のポコッとした角』が形成されてしまうのです」と、アパレル検品会社の品質管理責任者は指摘します。首元がだらしなく広がり、裾が波打つように伸びてしまう現象も、襟ぐりのリブ編みに全重量の摩擦抵抗がかかり続けることが直接の引き金となっています。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。