退去や転居に伴うガスコンロ交換・引越し手順には、ネット上で誤認されやすい落とし穴がいくつも存在します。
都市ガスとプロパン(LPガス)の接続違いと危険性
「ホースの形が同じなら、どの家でも使える」という思い込みは極めて危険です。都市ガス(主に12A/13A)とプロパンガスでは、供給されるガスの熱量と供給圧力が大きく異なります。ゴムホース自体も明確に規格化されており、都市ガス用は淡桃色(ピンクベージュ)または白色系、プロパンガス用はオレンジ色とJIS規格で色分けされています。内径寸法や耐性素材が異なるため、転居先でガス種が変わる場合はホースを流用せず、必ず新居のガス種に適合する新品を用意しなければなりません。
東京ガス・大阪ガスなど供給事業者の開通・閉栓とコンロ取り外し
退去手続きで「閉栓(ガスの停止)」を申し込む際、東京ガスや大阪ガスの作業員がコンロまで外してくれると勘違いしているケースが多々あります。
基本的にガス会社の閉栓作業は屋外のガスメーターコックを閉める作業であり、室内のコンロやホースの取り外し・処分は「契約者自身の責任(私有財産)」となります。ただし、どうしても固着して外せない場合、事前にカスタマーセンターへ「ガス栓が固着して自力撤去が困難なため、有償での取り外しや点検が可能か」を相談しておけば、閉栓立ち会い時に作業員が安全に対応してくれるプランを用意している事業者もあります。退去日当日にパニックになるのを防ぐためにも、事前の確認が不可欠です。
もしもガス臭いと感じた時の初動対策
作業中やつまみを触った際に、玉ねぎが腐ったような特有のガス臭気を感じた場合、直ちに作業を中断してください。換気扇や電灯のスイッチ、換気扇のプラグには絶対に触れてはなりません。スイッチのオン・オフ時に生じる微細な電気火花が着火源となり、爆発事故に至る危険があるためです。静かに窓を大きく開け、屋外にあるガスメーターの復帰ボタン横の元栓、または室内の元栓を閉め、速やかにガス会社の緊急連絡先へ通報してください。