美術ファンの間でしばしば話題に上るのが、本作の持つ金銭的な市場価値です。
『松林図屏風』は現在、独立行政法人国立文化財機構が所有する東京国立博物館の所蔵品であり、当然ながら国の宝として保護されているため、オークション市場に出回ることは一切ありません。したがって公的な「売買価格」は存在しません。
しかし、近年の国際アート市場における超一級絵画の落札相場(レオナルド・ダ・ヴィンチの作品が約500億円で落札された事例など)や、日本美術史における唯一無二の重要性を考慮すれば、その潜在的な評価額は数百億円から1000億円超、実質的には「プライスレス(測定不能)」と評価されています。仮に保険評価額が設定される場合でも、国家予算規模の天文学的数字になることは間違いありません。