人間以外の対象に目を向けると、さらに使い分けの基準が浮き彫りになる。代表例が家具や道具の支柱だ。
家具の部位を表す場合、「机の脚」「椅子の脚」「カメラの三脚」のように、原則として「脚」の漢字を使用する。これは家具の脚が、地面に触れる末端部分だけでなく、家具全体の重量を支える「支柱」としての役割を果たしているためだ。
また、生物学や動物の体を語る際には「肢(し)」という漢字も登場する。「肢」は手足の総称であり、昆虫の「前肢・後肢」や動物の「四肢(しし)」のように、胴体から枝分かれして伸びた運動器官全体を指す学術的な表現として機能している。選択肢などの比喩表現にも通じる漢字だ。