第2次以降の安倍政権が約7年8カ月にわたり盤石だった最大の理由は、官邸と財務省、外務省を押さえた3人のキーマンの存在にあります。
筆頭に挙げられるのが、歴代最長となる約7年8カ月にわたり官房長官を務めた菅義偉氏です。菅氏は毎日の定例記者会見で政権の防波堤となりつつ、内閣人事局を通じて霞が関の官僚機構を掌握。危機管理から政策の突破口を開く実務まで、官邸主導政治の絶対的司令塔として機能しました。
そして、副総理兼財務大臣として政権を支え続けた麻生太郎氏は、自民党第2派閥である麻生派(志公会)を率い、党内基盤をがっちりと固める重鎮として君臨しました。財政規律を重んじる財務省とアベノミクスを掲げる官邸の衝突を最小限に抑え込み、消費税率引き上げなどの難局を乗り切る盾となりました。
さらに、連続在任期間で戦後2位を記録した外務大臣の岸田文雄氏の存在も欠かせません。宏池会(岸田派)の領袖として安倍路線をハト派の立場から支え、日米関係の強化やオバマ米大統領(当時)の広島訪問を実現させるなど、外交面での大きな推進力となりました。この3氏の強固な連携こそが、安倍長期政権の原動力でした。