どれほど卓上のマナーを理解していても、デジタル画面上の設定ミスひとつで印刷物は無用の長物と化す。典型的な失敗の温床となっているのが、Microsoft WordやAdobe Acrobatといった日常的なアプリケーションの印刷プロパティだ。
例えばMicrosoft WordでA4横向きの文書を作成し、両面印刷を行う場面を考えたい。ここで短辺綴じと長辺綴じの選択を誤ると、裏面の上下が逆さまに印刷されてしまう。この状態で左上や右上に針を打ち込めば、2ページ目を読むたびに書類全体を180度回転させなければならないという致命的な失策に繋がる。
Adobe Acrobatを使ってPDFファイルをグループ印刷する場合にも罠が潜む。「自動回転と中央配置」のチェックボックスが有効になっていると、横向きデータの一部が勝手に縦向きへ変換され、ホッチキスの針が印字領域の真上に打ち込まれる悲劇が起こる。出力前に必ずプレビュー画面で用紙の向きと綴じ代(余白)のバランスを確認する癖をつけたい。