巨匠ル・コルビュジエが設計した本館そのものが世界文化遺産に登録されている国立西洋美術館は、東京のアートシーンにおける不変のアンカーだ。回画的な建築構造を肌で感じながら中庭を眺め、常設展に並ぶ珠玉のコレクションへ向かう。ここでは19世紀後半の印象派から近代絵画に至る西洋美術の潮流を、息をのむほど至近距離で体系的に辿ることができる。
そこから緑豊かな園路を数分歩けば、公募展と大規模な企画展の拠点である東京都美術館が現れる。歴史ある赤レンガ風の外観と開放的な吹き抜け空間が印象的なこの場所では、世界屈指の名館から招致された至宝展が次々と展開される。上野エリアを巡る際は、あらかじめ鑑賞する特別展を2つ以内に絞り、合間に緑陰のカフェで思索を深めるのが鑑賞疲れを防ぐ鉄則だ。