気管支炎一口に言っても、引き金となる病原体や患者の基礎疾患によって、病状の深刻さも入院日数目安も劇的に変化します。特に注意すべきは、乳幼児に多発する喘息性気管支炎入院、基礎疾患を抱える高齢者気管支炎入院、そして学校や職場など若年・小児層で集団発生を繰り返すマイコプラズマ気管支炎入院です。
病態ごとの特性と現場での治療プロトコルを比較した以下のデータは、治療方針の全体像を把握する上で極めて有効な指標となります。
子供気管支炎入院の大半を占める喘息性気管支炎は、乳幼児の細い気道が感染によって一時的に狭まり、気管支喘息の発作と酷似した「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音を伴うのが特徴です。乳幼児は自分で痰を吐き出せないため、病棟での頻回な吸引や電動ネブライザーによる吸入、輸液管理が命綱となります。
一方、近年医療現場を悩ませているのがマイコプラズマによる気管支炎です。第一選択薬であるクラリスロマイシン等のマクロライド系抗菌薬が効かない「耐性菌」の割合が高止まりしており、外来治療で改善しないまま高熱と頑固な咳が持続し、入院を余儀なくされる若年層が増加傾向にあります。