「流行語大賞はおかしい」毎年炎上する選考委員の偏りと世論乖離の真相

「流行語大賞はおかしい」毎年炎上する選考委員の偏りと世論乖離の真相

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「一体誰が決めているのか」という疑問に対し、公式発表資料や運営規約を確認すると、その選考フローは二段階で構成されています。まず、自由国民社が発行する用語集『現代用語の基礎知識』の読者アンケートをもとに、同誌編集部がノミネート語(約30語)を抽出します。その後、外部の文化人らで構成される選考委員会(審査員)の合議によって年間大賞およびトップテンが決定されます。

長年審査に携わってきた新語・流行語大賞の選考委員メンバーには、姜尚中氏(東京大学名誉教授)、俵万智氏(歌人)、室井滋氏(女優・エッセイスト)、やくみつる氏(漫画家)、箭内道彦氏(クリエイティブ・ディレクター)といった著名文化人や、歴代の『現代用語の基礎知識』編集長らが名を連ねてきました。

この布陣から見えてくるのは、審査員の平均年齢の高さと、出版・活字文化および従来型マスメディアに軸足を置いた審査員の偏りです。選考基準の経緯を振り返ると、同賞はもともと「その年に発生した新語・流行語を通じて、激動する社会の世相を記録・批評する」というジャーナリスティックな啓蒙意図を持ってスタートしました。つまり、「民衆が実際に使って楽しんだ言葉」を選ぶことと「知識人が時代を総括するキーワード」を選ぶことの間に根本的なズレが存在しているのです。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。