丘みどりの歌唱力の評判を語る上で欠かせないのが、幼少期から叩き込まれた民謡のバックボーンです。わずか5歳で民謡を習い始め、小学5年生で「兵庫県民謡祭名人戦」で史上最年少名人となるなど、数々の大会で優勝を総なめにしてきた経歴を持ちます。この経験が、現在の彼女の歌声における強靭なピッチ(音程)の正確さと、自由自在なコブシの土台となっています。
フジテレビ系人気バラエティ番組『千鳥の鬼レンチャン』の「サビだけカラオケ」で見せた快進撃は、演歌ファン以外の層にも彼女の実力を決定づけました。J-POPの極めて難解なメロディラインを、原曲キーのまま正確無比な音程とビブラートで次々にクリアしていく姿は、お茶の間に「演歌歌手・丘みどりは本物の怪物シンガーだ」という強烈な事実を再認識させました。
ボイストレーナーや音楽関係者は、彼女のボーカルを「クリスタルボイスと評される透明感と、和の泥臭い情念のハイブリッド」と分析します。西洋音楽的なベルティング(地声の高音発声)と、日本伝統音楽の裏声・唸りが破綻なくシームレスに結合している点こそが、現代の女性演歌歌手の中でも唯一無二の存在感を放つ理由です。