ネット上の徳島うどんの口コミ評判を精査し、さらに現地取材で得られた利用者の生の声を検証すると、賞賛と同時に過酷な現場の現実が浮かび上がってきます。
板野町の「丸池製麺所」で並んでいた徳島市在住の30代男性は、炎天下の列の中で次のように語りました。
「休日は11時のオープンに到着したらすでに第1陣が満席で、結局45分待ちました。でも、あの太麺の強烈なコシと、甘辛く炊かれた肉に絡む卵の旨さを知ってしまうと、他県まで行かなくてもここで十分満足できる。待つ価値は間違いなくあります」
一方、鳴門市の「舩本うどん」を訪れた関西からの観光客からは、讃岐うどんとのギャップに対する率直な感想も聞かれます。
「讃岐うどんのイメージで噛みごたえを期待して行ったら、箸で切れるほど柔らかくて最初は戸惑った。しかし、二口三口と黄金色のだしを飲むうちに、ちぢれ麺にスープが絡んで病みつきになった。胃腸が疲れているときにはこれ以上ない一杯」
このように、地元民おすすめの絶品うどんと一口に言っても、店舗によって体験価値のベクトルは完全に異なります。「行列に並ぶ=讃岐のような極太の剛麺が食べられる」と思い込んでいると、期待値のズレが生じる可能性がある点は留意すべき事実です。