この事件が日本の犯罪史において特異な位置を占める理由は、その冷酷な手口と身勝手極まりない犯行プロセスにあります。群馬パチンコ店員連続殺人事件は、2003年2月と4月のわずか2か月の間に、群馬県伊勢崎市および太田市で発生した強盗殺人・死体遺棄事件です。
事件概要を振り返ると、パチンコ店の閉店業務を終えた店員を待ち伏せして拉致し、現金を奪った上で首を絞めて殺害、遺体を山林に遺棄するという極めて計画的かつ残虐な手口が取られました。犠牲となったのは、いずれも真面目に勤務していた20代から30代の罪のない店員2名でした。
捜査関係者の調書や法廷記録によると、犯行の引き金となったのは多額の借金苦と遊興費欲しさという短絡的な犯行動機でした。主犯格である高見沢勤と佃淳三は、パチンコ通いや無計画な生活破綻によって多額の債務を抱えており、手っ取り早く大金を得る手段としてパチンコ店の売上金を狙う凶行へと走ったのです。
佃淳三の生い立ちや経歴を紐解くと、地元の小中学校を卒業後、複数の職を転々とする不安定な生活を送っていました。周囲の証言によれば、元来は自己主張が激しいタイプではなく、周囲に流されやすい性格であったと伝えられています。定職に就いても長続きせず、生活費や遊興費のために借金を重ねる中で、年上で強引な性格であった主犯・高見沢と知り合い、犯罪の泥沼へと引きずり込まれていきました。