SNSやネット掲示板では「冠水時は長靴を履いていれば歩ける」「重いマンホールの蓋が勝手に外れるはずがない」といった言説が散見されますが、これらは防災工学の観点から見て命に関わる重大な誤解です。
膝下まで浸水した道路では、長靴内部に水が入り込むと数キログラムの重石となり、転倒時に起き上がれなくなるばかりか、水流に吸い込まれた際の脱出を著しく妨げます。冠水路面を移動せざるを得ない場合は、脱げにくいスニーカーを履き、傘や杖で足元の安全を1歩ずつ突き確認しながら進むのが正しい手順です。
【プロの結論】都市インフラの死角に立ち向かう防災行動の基準
都市の安全を前提とした「正常性バイアス」を捨てることこそが最大の防御です。浸水が始まった道路はもはや舗装路ではなく、目に見えない無数の落とし穴が点在する危険地帯へと変化します。「少しくらいの水深なら大丈夫」と過信して冠水箇所へ侵入する行動は絶対に避けなければなりません。周囲で蓋のがたつきや異音を発見した際は、速やかに道路緊急ダイヤル(#9910)や管轄の土木事務所へ連絡を入れる公助への参画が、重大事故を未然に防ぐ鍵となります。