桐生高校を語る上で欠かせないのが、全国にその名を轟かせた部活動の輝かしい歴史です。なかでも野球部は、春のセンバツ高校野球や夏の全国高等学校野球選手権大会において、通算25回以上の甲子園出場実績を誇ります。昭和の高校野球史においては、春・夏ともに準優勝を果たすなど、群馬県勢のパイオニアとして数々の名勝負を繰り広げました。
私立高校全盛期となった現代の高校野球界において、県立の進学校が甲子園の土を踏むハードルは極めて高くなっています。それでもなお、限られた練習時間と狭いグラウンド環境を工夫しながら、春季・秋季の県大会でシード校を撃破する粘り強さは健在です。野球部OB会関係者は「グラウンドで培った不撓不屈の精神は、そのまま受験勉強の最後の粘り腰に直結している」と熱弁します。
また、同校が輩出してきた人材の幅広さは特筆すべきものがあります。各界で活躍する主な出身者は以下の通りです。
- 学術・思想界:羽仁五郎(歴史家・元参議院議員)、岩澤健吉(世界的な数学者・岩澤理論の創始者)
- 建築・芸術界:青木淳(世界的な建築家・青森県立美術館やルイ・ヴィトン表参道店などを設計)
- 文化・エンタメ界:松下進(イラストレーター)、生方敏郎(随筆家)
- スポーツ・教育界:阿久沢毅(元甲子園のスター球児・元上武大学硬式野球部監督)
知性偏重に陥ることなく、独自の哲学を持って社会の第一線で活躍する卒業生が多い点こそ、桐生高校が育んできた人間教育の真骨頂といえます。