町中華の野菜炒めが持つ独特のパンチと奥行きを家庭で再現するため、調味料の配合には緻密な計算が施されています。味付けのベースとなるのは、中華調味料(創味シャンタンや味覇など)、オイスターソース、醤油、酒、黒胡椒、すりおろしニンニク、そして味の素です。
リュウジ氏のレシピにおいて欠かせないピースが、うま味調味料である「味の素」の存在です。町中華の職人が鍋肌へ振る白い粉の正体でもあるグルタミン酸ナトリウムを適量加えることで、短時間の調理であっても何時間も煮込んだガラスープのような深いコクが具材全体に行き渡ります。
さらに重要なのが、これらの調味料をあらかじめ小さな器に混ぜ合わせておく「合わせ調味料」のスタイルです。フライパンの上で調味料を1つずつ計量していると、その数十秒の間に野菜から余計な水分が染み出してしまいます。黄金比で調合したタレを一気に回しかけ、数回あおるだけで全体に均一な味が絡む仕組みが確立されています。