約2時間の限られた上映時間の中で、完璧な構成美とどんでん返しを見せつける映画作品にも、語り継がれる傑作が数多く存在します。
映画史に残るサスペンスの金字塔『ユージュアル・サスペクツ』は、取調室という限定された空間での会話劇の中に、部屋中の小物が伏線として散りばめられた伝説的な構成を誇ります。また、M・ナイト・シャマラン監督の『シックス・センス』は、画面内の「ある視覚的ルール」を徹底して隠蔽することで、観客全員を心地よく欺いた名作中の名作です。
国内作品でも、巧みな叙述トリックと伏線回収を融合させた映画やアニメが近年高い評価を獲得しています。群像劇の形式を取りながら全ての時間軸と伏線を綺麗に回収した『オッドタクシー』や、タイムリープと入れ替わりの構造を緻密に織り上げた『君の名は。』など、脚本の完成度がエンタメとしての爆発力に直結している事例は枚挙に暇がありません。
こうしたミステリー映画を鑑賞する際は、登場人物のセリフの語尾や部屋の背景美術、時計の針など、画面の隅々にまで目を配ることで、初見時とは全く異なる深層の面白さに触れることができます。