レモンの木にハサミを入れているにもかかわらず実がつかない場合、その原因の9割以上は「結果母枝(けっかぼし)の切除」または「強剪定による栄養生長への偏り」に集約されます。 柑橘類の開花メカニズムを紐解くと、レモンは前年の春から初夏にかけて伸びた充実した枝(春枝)の先端付近に花芽を形成します。この花を咲かせて実をつけるベースとなる枝を「結果母枝」と呼びます。ところが、枝先をきれいに揃えようとして全体を均等に切り詰めてしまうと、春に咲くはずだった花芽をすべてハサミで切り落とすことになります。これが「毎年手入れしているのに花すら咲かない」という悲劇の正体です。 もうひとつの致命的な原因が、枝を切り落としすぎる「強剪定」です。樹木の生理として、葉や枝を過剰に失うと、生命の危機を感じて樹勢を回復させようとします。その結果、生殖生長(花を咲かせ実をつける働き)がストップし、葉や枝ばかりを猛烈に伸ばす栄養生長へとスイッチが切り替わってしまいます。 実をならせるためには、レモンの花芽の見分け方を把握しておくことが欠かせません。冬から早春の段階で、枝の先端近くにある芽をよく観察してください。平たく尖っている芽は葉になる「葉芽」ですが、ふっくらと丸みを帯びて充実している芽が「花芽」です。このふくらんだ芽を持つ前年枝を残すことこそが、収穫への絶対条件となります。
レモン剪定で実がならない理由とは?プロ直伝の時期と失敗しない切り方
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