江ノ島電鉄の七里ヶ浜駅から歩いてわずか数分。線路を越えて山側の閑静な住宅街へと足を踏み入れると、ひっそりと佇む石段の入り口が現れる。この180段余りの階段こそが、非日常へのプロローグだ。一歩一歩踏みしめるたびに樹木の緑が深まり、鳥のさえずりが耳をくすぐる。
急坂を登りつめた先に広がるのは、見渡す限りの青。赤いパラソルが映えるウッドデッキに足を踏み入れれば、そこには相模湾の水平線が180度の大パノラマで広がっている。天気の良い日には富士山の雄大なシルエットがくっきりと浮かび上がり、夕刻には茜色に染まる海がドラマチックな時間を演出する。階段を登る疲労感など一瞬で吹き飛ぶほどの衝撃が、そこには待っているのだ。