結論から言えば、住職で年収1000万円を超える人物は実在しますが、それは寺院全体のわずか数%程度という極めて限定的な層に限られます。多くの人が抱く「お寺=大儲け」というイメージは、京都や奈良の有名観光寺院や、都心部で広大な墓地・ビル賃貸を運営する一部のメガ寺院が作り出した先入観に過ぎません。
全国に存在する約7万7000の伝統仏教寺院のうち、住職の平均年収のボリュームゾーンは300万〜400万円前後と推計されています。さらに過疎地域では、寺院からの収入が年間100万円に満たない「無給に近い寺院」が全体の3割から4割を占めているのが実情です。
「高級外車に乗っている住職」が目立つ理由は、都市部の一等地で駐車場経営や納骨堂ビジネスを成功させているケースや、先祖代々の資産運用が背景にある場合がほとんどです。一般的な檀家寺(檀家の葬儀や法要で成り立つ寺院)において、宗教活動の収入だけで年収1000万円を達成することは極めて困難な構造になっています。