時計の針を1996年まで巻き戻そう。希代のゲームクリエイター・桜井政博氏が手がけた名作アクションゲーム『星のカービィ スーパーデラックス』において、コックカワサキは初めてプレイヤーの前に立ちはだかった。
長いフライパンでカービィを捕まえ、自らの鍋に放り込んで手料理にしてしまうキャッチ攻撃。そのシュールかつ凶悪な攻撃パターンは、当時の子どもたちに少なからぬトラウマを植え付けた。だが皮肉にも、倒した後に吸い込めば強力な全体攻撃「コック」能力が手に入るため、プレイヤーからは「最も狩られた中ボス」の一人として愛憎入り混じる扱いを受けることになる。倒されては爆散し、また次の部屋で登場する——ゲームサイクルそのものが、生死を超越したカワサキの宿命の始まりだった。