国内通信市場の勢力図も変化の時を迎えている。KDDIはローソンとの協業による経済圏拡大を加速させ、ソフトバンクはLINEヤフーとの連携でデジタル生態系を深化させている。また、単体黒字化への執念を見せる楽天モバイルが格安プランで顧客を切り崩しにかかる中、NTTはドコモを軸に通信品質と法人向けソリューション(DX支援)の圧倒的層の厚さで逃げ切りを図る。
通信キャリア単体としてのARPU(1ユーザーあたりの平均売上)競争では消耗戦が続くが、NTTの強みは光回線という「不可欠な社会インフラ」を独占的に握っている点にある。他社が消費者向けの経済圏バトルに注力する傍ら、NTTはB2BおよびB2B2X(事業者向け)の基幹システムを握り、安定的な収益の土台を盤石にしているのだ。