個人がリアルタイムで映像と声を世界中に届けることが当たり前ではなかった時代。かつて「ニコニコ生放送」のプラットフォームには、アングラ気質漂う過激な配信者が群がっていた。その中心地で頭角を現したのが唯我である。彼は自身の経歴や過酷な生い立ちを隠すことなく隠れ蓑にし、生々しい人間模様をありのままに曝け出す手法を確立した。
彼が得意としたスタイルは、リスナーからの煽りに即座に反応する雑談配信だった。カメラに向かって大声を上げ、トラブルの当事者と直接電話で罵倒し合う姿は、当時のユーザーにとって強烈な刺激となった。ルールが未整備だった初期の配信空間において、こうしたアウトロー配信は一種のタブー破りとして若者を中心に急速な支持を獲得していく。