フランス語でシュークリームを指す「シュー・ア・ラ・クレーム」の「シュー(chou)」は、元々「キャベツ」を意味します。この原点に着想を得て誕生したのが、こんま亭の代名詞ともいえる「いなべのキャベツ」です。一般的なシュークリームの約5〜6個分に相当する直径約15〜16cm、重量約500g超という規格外のスケールを誇り、ショーケース越しにも圧倒的な存在感を放ちます。
多くの人を驚かせるのは、そのビジュアルのインパクトだけではありません。構造を分析すると、幾重にも層を重ねたパイ生地をベースにしたシュー皮は、外側がカリッと香ばしく、内側はしっとりとした絶妙な焼き加減に調整されています。そして何より、注文を受けてから工房で一つひとつ丁寧に冷たい特製クリームをたっぷりと注入するスタイルを貫いている点が、最大の美味しさの秘訣です。
中に詰まっているのは、新鮮な卵とバニラビーンズを贅沢に使用した濃厚なカスタードクリームに、上質な純生クリームを絶妙な比率でブレンドしたディプロマットクリームです。コクがありながらも後味は驚くほど軽快で、重たさを感じさせません。サクサクのパイ皮の塩気と芳醇なクリームの甘みが織りなすハーモニーは、一度口にすると病みつきになる完成度を誇ります。