「熱が出ていない場合、学校や会社は何日休めばいいのか?」という疑問は、隠れインフルエンザ罹患者が最も直面する実務的課題です。
学校保健安全法施行規則における出勤停止期間と登校基準では、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」を出席停止期間と定めています。では、そもそも発熱していない「無熱性インフルエンザ」の場合はどのように計算するのでしょうか。
文部科学省および小児科学会の見解に基づくと、熱が出ない場合の起算点(0日目)は、「倦怠感、関節痛、呼吸器症状などの初期症状が始まった日」となります。解熱条件を満たしている状態であっても、「発症後5日間」のウイルス排出期間は免除されません。最低でも発症日を0日目として5日間が経過するまでは登校・出社を控えるのが医学的な標準ルールです。
労働安全衛生の観点においても、企業の就業規則でインフルエンザ罹患時の就業制限が設けられている場合、平熱であっても医師の確定診断が出た時点で出勤停止措置の対象となります。「熱がないから出社できる」という自己判断は、社内規定違反および安全配慮義務違反につながるリスクがあることを認識しなければなりません。