決算開示直後の16時から17時にかけて、Yahooファイナンス掲示板の反応やX(旧Twitter)のタイムラインは阿鼻叫喚の様相を呈します。数分間で数千件の投稿が押し寄せる掲示板は、単なる投資家の意見交換の場ではなく、市場参加者の強欲と恐怖が剥き出しになる「心理戦の現場」そのものです。
夜間PTSで株価が下落トレンドに入った瞬間、掲示板には「終わった、明日はストップ安確定」「信用買い残が多すぎて追証ラッシュになるぞ」といったショート(空売り)保有者による煽り投稿が急増します。一方で現物を握りしめるホルダー側は「PTSは板が薄いだけの騙し下げ」「大口の買い集めだから明日は寄り底で踏み上げる」と必死に買い材料を連投します。
行動経済学における「プロスペクト理論」が示す通り、人間は同額の利益を得る喜びよりも、損失を被る苦痛を約2倍強く感じます。夜間PTSで画面上の評価損が50万円、100万円と拡大していくのを目撃した個人投資家は、強いストレスから逃れるために「今すぐ投げてしまいたい」という衝動に駆られます。掲示板の悲観論に背中を押され、夜間PTSの最安値圏で投げ売りさせられた直後、翌朝の本市場では何事もなかったかのように上昇し、底値で手放したことを後悔する個人投資家の手記がネット上に散見されるのはこのためです。