これから作品に触れる方のために、物語の骨子となる池中玄太80キロのあらすじとネタバレを含む要点を整理します。
主人公・池中玄太は、通信社「大洋図書」の写真部に所属する情に厚い報道カメラマン。ある日、3人の連れ子(絵里・未来・弥子)を持つ未亡人・鶴子(丘みつ子さん)と出会い、電撃的に結婚します。しかし新婚生活が始まってわずか数日後、鶴子が脳溢血により急逝するという過酷な悲劇に見舞われます。
残されたのは、血のつながりが一切ない3人の少女たち。親族からは施設に預けることを勧められますが、玄太は「俺がこの子たちを育てる」と啖呵を切り、不器用ながらも体当たりの子育てを開始します。長女・絵里の思春期特有の反発、次女や三女が抱える寂しさ、そして報道カメラマンとしての命がけの取材。幾多の困難に直面しながらも、玄太は怒鳴り、泣き、抱きしめ、次第に本当の父親以上の絆を築き上げていきます。
やがてパートII、パートIIIへと進むにつれ、同僚のアキとの再婚や娘たちの自立、そして仕事人としての挫折と再生が描かれます。迎えたシリーズの結末では、娘たちがそれぞれの人生を選択し巣立っていく中で、玄太自身も「親であることの喜びと孤独」を噛み締めます。最後に見せる玄太の温かな笑顔と流れる涙は、昭和から平成を駆け抜けた家族ドラマの最高峰にふさわしい深い余韻を残しました。