このセリフがファンの心をとらえて離さない理由は、単なる語感の良さだけではありません。悟空が持つ「サイヤ人という戦闘狂の心理」を的確に表している点にあります。
地球の存亡がかかった絶体絶命の局面であっても、悟空は恐怖や絶望に呑まれるのではなく、自分より強い相手が存在することに純粋な歓喜を覚えます。原作者の鳥山明氏は生前のインタビューなどの公式見解において、悟空を「正義のために戦う完全無欠のヒーロー」として描いたわけではなく、「強いヤツと戦いたいという純粋な欲求に従う、どこか危うさを持ったキャラクター」であると度々語っていました。
仲間を守る優しさを持ちつつも、根底にはサイヤ人特有の闘争本能が宿っているからこそ、圧倒的な強者を前にしても「ワクワク」してしまう。この独特のドライさと突き抜けた純粋さこそが、他の主人公にはない孫悟空最大の魅力と言えます。