イワタコーヒー店を語るうえで外せないのが、テーブルに運ばれてきた瞬間に歓声があがる極厚のホットケーキです。直径約10cm、厚さ約3.5cmの分厚い生地が2枚重ねられ、全体の高さは約7cmにも達します。注文を受けてから焼き上がりまでに20分〜30分(混雑時はそれ以上)を要するのには、職人の手仕事と製法への徹底したこだわりがあります。
現代のカフェで主流となっているメレンゲ主体の「ふわふわスフレパンケーキ」とは異なり、同店のホットケーキは昔ながらの重厚な粉の風味を活かしたクラシックスタイルです。専用の特注極厚銅板を使用し、極弱火でじっくりと時間をかけて熱を中心まで通していきます。火力が強すぎれば表面が焦げ付き、弱すぎれば生焼けになるため、焼き台を担当する職人は温度管理と焼き加減に片時も目を離しません。
丁寧にひっくり返され、じっくりと蒸し焼きにされた生地は、「外側はサクッと香ばしく、中はみっちりと詰まったカステラのような弾力」を誇ります。トップに鎮座する四角いバターを溶かし、別添えのシロップをたっぷりとかけて口へ運ぶと、どこか懐かしく力強い小麦と卵の甘みが広がります。
なお、そのボリュームゆえに「1人では食べきれない」という声も少なくありません。同店では残ったホットケーキを持ち帰るためのテイクアウト用アルミホイルと包み紙を用意してくれます。無理にその場で完食しようとせず、自宅に持ち帰ってトースターで軽くリベイクし、二度目の美味しさを楽しむのも通の嗜み方です。