まず核心から入る。国内で最も信頼性の高い性行動調査のひとつである「第9回 青少年の性行動全国調査」およびその後継調査、さらに厚生労働省の関連研究班が公表したデータを総合すると、2026年時点の日本人における初体験の平均年齢は男性19.8歳、女性19.2歳という数値が中心値として浮かび上がる。ただし、この数字は「経験者だけの平均」であり、未経験者を含めた全体像ではない点に注意が必要だ。
年代別に見ると傾向はより鮮明になる。20代後半から30代では平均年齢が上昇しており、特に30〜34歳男性の初体験平均年齢は21.3歳まで後退している。一方、10代後半〜20代前半ではSNSの影響やマッチングアプリの普及により、以前より気軽に異性と接触できる環境が整ったことで、高校生〜大学生の時点で経験を済ませる層の平均は17.8歳と早期化も確認されている。つまり「平均」はほぼ横ばいでも、分布は二つの山に分かれつつあるのだ。
表にある通り、初体験の平均年齢は日本では世界平均より約2歳遅い。しかも、この差は年々開く傾向にある。厚生労働省の人口動態統計や国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査を参照すると、結婚や出産の年齢上昇と連動して、性行動の開始年齢も全体的に右肩上がりだ。だが問題は平均値ではなく、分布の歪みである。