上位の賞である国税庁長官賞や財務大臣賞に選ばれる作文には、誰もが共感できる身近なエピソードから出発しているという共通点がある。たとえば、自身や家族が利用した医療サービスの裏側にある公的負担、近所の道路工事、災害復旧現場で見かけたインフラ整備など、日常のふとした風景に税の存在を発見する瞬間だ。
実体験から始まったエピソードは、説得力が段違いだ。「税金は取られるもの」という受動的な被害者意識から、「自分たちの暮らしを支える共通の資金」という能動的な当事者意識への意識転換を描くこと。この思考のドラマこそが、審査員に強い感銘を与える。