メガネのずり落ち対策は、置かれているシチュエーションやフレームの構造によって明確に住み分ける必要があります。「何となくグッズを買い足す」前に、自身の状況がどちらに該当するかを見極めてください。
市販のずり落ち防止グッズが向いている人
- ランニングや球技など、一時的に激しい運動を行う人:耳掛けストッパーやスポーツバンドの機械的な固定力は、プロの調整をも上回る安全マージンを生み出します。
- 今すぐ費用をかけずに不快感を抑えたい人:100均のシリコン鼻パッドは、購入後数分で装着でき、週末の長時間のPC作業などを乗り切る即効薬として最適です。
- 度数が軽く、目とレンズの距離が多少変わっても歪みを感じない人:鼻パッドの厚みでフレームが前へ押し出されても、視界への悪影響が最小限で済みます。
グッズに頼らず、直ちに眼鏡店へ行くべき人
- 強度近視・乱視・累進屈折(遠近両用)レンズを使用している人:市販パッドによって目とレンズの距離(頂点間距離)や傾斜角が狂うと、度数の過補正や激しい視野の歪み、頭痛を誘発します。
- メガネをかけると片側の耳や鼻の付け根だけが痛む人:フレーム全体の骨格追従が破綻しています。補助グッズを足しても局所的な痛みが悪化するだけです。
- 購入から1年以上、一度もメンテナンスを受けていない人:テンプルの開きやネジの緩みなど、基本的なフィッティングで本来のフィット感が蘇る可能性が極めて高いためです。
日常のメンテナンスとして最も見落とされているのが、「皮脂の完全脱脂」です。朝の洗顔時、鼻梁の皮脂をしっかり落とすのはもちろん、メガネの鼻あても中性洗剤(食器用洗剤を薄めたもの)で指の腹を使って優しく水洗いしてください。お湯を使うとレンズの反射防止コートが熱クラックを起こすため、必ず水を使用します。肌とパッドの接触面から油脂を取り除くだけで、摩擦力は新品時のレベルまで回復します。