SNSや動画共有プラットフォームでは、消毒した裁縫針で白いブツブツを穿刺したり、眉用ハサミで飛び出たイボを切り落とすといった無謀なDIY動画が散見されます。しかし、日本眼科医会や皮膚科学会の専門医が口を揃えて警鐘を鳴らす通り、目元の自己処置は重大な医療過誤に匹敵するハイリスク行為です。
第一の危険は、眼球損傷および視覚障害のリスクです。鏡越しに繊細な目元の皮膚を自力で処置する際、手の震えやくしゃみ、姿勢の乱れによって、刃先や針先が角膜や結膜を傷つける事故が実際に報告されています。角膜に穿孔が生じたり細菌感染を起こした場合、角膜潰瘍から視力障害へと直結する恐れがあります。
第二の盲点が、深刻な感染症と「炎症後色素沈着(PIH)」です。家庭環境で医療グレードの滅菌状態を作り出すことは不可能です。常在菌である黄色ブドウ球菌などが開口部から侵入すると、眼瞼蜂巣炎など広範囲の化膿性炎症へと進展します。仮に感染を免れたとしても、過度な物理ダメージを受けた目元の薄い皮膚はメラノサイトが過剰反応を起こし、元のイボよりも目立つ頑固な茶色いシミとして定着してしまいます。