国際情勢の不安定化も、金への買い圧力を揺るぎないものにしている。各国の公的機関による金購入の動きについて、中銀の金保有傾向調査を公表するワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のデータは、新興国を中心とした中央銀行がドル依存脱却を狙い強烈な買い支えを続けている実態を浮き彫りにした。
歴史的な有事において、金は常に安全資産としての真価を発揮してきた。紙くずにならない現物資産としての強みと、貨幣価値の下落を防ぐインフレヘッジ機能への評価が改めて高まっている。紛争の長期化や国際秩序の再編が進むなか、機関投資家から個人までがリスク回避の避難先として金をポートフォリオに組み入れる動きが加速している。